みんなの冷蔵庫(仮)2
「本当はもっとしたいんだよ」


シグマは肩をすくめて茶目っ気たっぷりに微笑んだ。


「したいっ?!」


びっくりして悲鳴に近い叫びを上げそうになる私を見て、シグマはにんまり笑って続けた。


「くららちゃんを傷つけたくないからもうしないけど」


シグマは大きく深呼吸して、唇を横に思い切り引き、いつもの笑顔を見せてくれる。


「でも……本音は、したい。その気持ちはずっとあるから。好きだから」


ちょっとだけ冗談ぽく言ったりもしたけど、シグマは本心だけで生きている。

分かるから余計切なくて苦しくて。




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