みんなの冷蔵庫(仮)2
「この気持ち、フラれたからって急に全部消えたりしないし。今日でもう諦めるって嘘ついて欲しい訳じゃないよね?」


シグマはまた冗談ぽく言い、いつもの無邪気な笑顔を見せてくれた。


「ごめん」


それしか言えなかった。
喉にごろごろして熱いものが詰まったみたいに苦しい。


「ううん。こっちこそごめん」


そう言って笑顔を見せてくれるけど。

さすがの私でももう分かる。

シグマは私を困らせたくて言ってるんじゃない。

私にメッセージを送ってくれてる。




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