みんなの冷蔵庫(仮)2
佐田さんに彼女がいても
まだ好きって気持ちを、ずっと持ってていい

そんな急に諦めるなんてしなくていい

そんなの無理だよ

そう、優しく言ってくれてる

そう感じた。


「くららちゃん」


シグマが吐息が触れそうな程すぐ目の前に立つ。


「大好き」


風に煽られザワザワ木々の擦れる音に紛れ、囁かれる甘い言葉。


「覚えてて。俺、くららちゃんが大好き」


シグマのふわふわした前髪が踊る。

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