みんなの冷蔵庫(仮)2
「昨晩の方だ」
今夜の事はいい。
くららまで連れて行ったのは計算外だったが、渡した金に発信機を忍ばせていたし、仲間のところに逃げ帰ってくれたらむしろ手っ取り早いとさえ思っていた。
「昨晩? さらわれたの?!」
野崎ちよみが驚いて目を丸くした。
「未遂に終わったから今ここにいるんだろ。白々しい」
吐き捨てるように言ってから気付く。
野崎ちよみの顔色がみるみる悪くなる。
さっきまでの生意気さは跡形もない。
青白くなった顔で「信じらんない……」と小声で呟く姿を見ると、とても演技とは思えない。
今夜の事はいい。
くららまで連れて行ったのは計算外だったが、渡した金に発信機を忍ばせていたし、仲間のところに逃げ帰ってくれたらむしろ手っ取り早いとさえ思っていた。
「昨晩? さらわれたの?!」
野崎ちよみが驚いて目を丸くした。
「未遂に終わったから今ここにいるんだろ。白々しい」
吐き捨てるように言ってから気付く。
野崎ちよみの顔色がみるみる悪くなる。
さっきまでの生意気さは跡形もない。
青白くなった顔で「信じらんない……」と小声で呟く姿を見ると、とても演技とは思えない。