みんなの冷蔵庫(仮)2
野崎ちよみの耳元に唇を寄せる。


「明日トキオに会い、また新たに見知らぬ人が来たようだと言うんだ」


彼女はハッとして顔を上げ、僕の瞳を覗き込んだ。
顔の半分を占めるのではないかという程大きな瞳は、まだ濡れていて色っぽい。
その二つに僕の微笑んだ顔が浮かんで揺れている。
じっと見上げてきた顔が斜めに角度を変える。


「どういう事?」


野崎ちよみの細い眉と眉の間に、似合わぬ深い皺が刻まれる。



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