【流れ修正しつつ更新】流れる華は雪のごとく
序章・姫
*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*
「納得できません!!」
机を叩いて精一杯の威嚇をする。
目の前には巫女装束を着た親戚たちが畳に座っている。
「露李、落ち着きなさい!」
「落ち着いてなんていられる訳がないでしょう!?」
老婆は少女を鋭く見やる。
「お座りなさい、露李」
お祖母様には逆らえない。
だとしても、理不尽すぎるではないか。
少女は不本意ながらも正座を整えた。
「お祖母様。恐れながら、私はそのようなことをしてまで自分の身を守りたいとは思いません」
「しかしですね、露李。貴女しかいないのです」
思いがけない言葉に眉をひそめる。
「私しか…?何故です、私でなくても力の強い方がいらっしゃるではないですか」
老婆は、少女を見てため息をつくばかりだ。
「まだ分からないのですか?」
分かりません、と知らず知らずに項垂れてしまう。
「一族の中で一番の力を持つ貴女が、覚醒しようとしているのです。これは未琴への神託です」
「お母様への……?」
少女は固い表情の母を思わず見つめた。
母は俯いて顔をを上げない。
「納得できません!!」
机を叩いて精一杯の威嚇をする。
目の前には巫女装束を着た親戚たちが畳に座っている。
「露李、落ち着きなさい!」
「落ち着いてなんていられる訳がないでしょう!?」
老婆は少女を鋭く見やる。
「お座りなさい、露李」
お祖母様には逆らえない。
だとしても、理不尽すぎるではないか。
少女は不本意ながらも正座を整えた。
「お祖母様。恐れながら、私はそのようなことをしてまで自分の身を守りたいとは思いません」
「しかしですね、露李。貴女しかいないのです」
思いがけない言葉に眉をひそめる。
「私しか…?何故です、私でなくても力の強い方がいらっしゃるではないですか」
老婆は、少女を見てため息をつくばかりだ。
「まだ分からないのですか?」
分かりません、と知らず知らずに項垂れてしまう。
「一族の中で一番の力を持つ貴女が、覚醒しようとしているのです。これは未琴への神託です」
「お母様への……?」
少女は固い表情の母を思わず見つめた。
母は俯いて顔をを上げない。
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