【流れ修正しつつ更新】流れる華は雪のごとく
「はぁっ、はっ…」
牢の中で苦しげに喘ぐ露李。
ギリギリと締め付けられていく身体。
もがけばもがくほど力を奪うと言っていたが、動かずにはいられないのだ。
「同族殺…し」
ぽつりと呟いた。
そんな記憶、ない。
自分がそんなことをするはずがない。
第一有明は年が近いはずではなかったか。
だとすれば自分のことを覚えていられるはずがない。
違う、違うに決まっている──。
それより。
皆は大丈夫だろうか。
皆は確かに強いが、有明はもっと強い。
何もかも、自分のせいだ。
どうしたら。
と、そのときだ。
ドオオオオオオン!!
ドオオオオオオン!!
轟音が、響いた。