【流れ修正しつつ更新】流れる華は雪のごとく
「サンキューな!露李!」
バシッと肩を叩かれて声を上げるものの、嫌な感じはしなかった。
変に打たれ弱い守護者たちのことはよく知っている。
だから早く元気になって欲しかったのだ。
「良かったねぇ露李」
水無月が露李の顔を覗き込み、にこりと笑う。
うん、と答えて少し息をついた。
「総会、終わりましたし。帰りましょう」
海松もきっと心配して待っている。
各々が頷くのを確認してから、露李はふっとこのめまぐるしく駆け抜ける日々に思いを馳せた。
少し溶けた部分もあったかと思われたわだかまりだが、今度は別に確執を残していった。
それはきっと、神影に関わる者のどこか歪んだ関係性のせい。
長い時間を経て培った物だ、すぐに消えることも無いだろう。
でも。
「絶対、私の代で終わらせる」
誓いの言葉は誰にも届かない。
ただ、誇らしげに微笑んだ氷紀を除いては。