【流れ修正しつつ更新】流れる華は雪のごとく
「まぁ、守護者だからね」
文月の声色が堅くなった気がして、露李は下を向いた。
風花姫と、守護者。
覆すことができない関係性は確実に両者の間に線を引いている。
どうして私はいつも。
そう思った時だ。
「…っつ」
全身に得体の知れない痛みが走った。
「どうした!」
結がすぐさま駆け寄ってくるが、一瞬で消えた痛みは説明のしようがない。
「へ、偏頭痛です」
きっとそうだ、と決めつけて結に笑顔を返す。
「何だよ、心配するじゃねーか」
「露李ちゃん、歩ける?」
「大丈夫です」
言いつつも、不安だ。
痺れるような痛みの感覚がまだ生々しく残っている。
朝から気分悪い、と露李は苦笑いをして学校への道を歩いた。