クロ * Plan of betrayal * Ⅲ
琥珀「!なら、俺だって…っ!」
辞めなくてもいいだろ?と言いたかったのだろうが、ひまちゃんを見て息を呑んだ。
向日葵「俺は既に青星を辞めてる。
光陰を辞める必要はない
それに、お前には陽向を見張って貰わなければ困る」
龍舞としてのひなくんではなく、記憶喪失であるひなくんを見張って貰う。と言う意味だ
琥珀「陽向なら、俺じゃなくたって!」
彼方たちだっているだろ!?と言葉を続けた。
……この言葉は私にとっても、ひまちゃんにとっても嬉しい言葉だっただろう。
しかし、今だとひまちゃんは嬉しくない。
向日葵「…秋には悪いが、俺はあいつらを仲間と思うことも、信じることも、この先一生かかってもない。
俺にとって、あいつらには陽向を預けられる安全なところじゃない」
ひまちゃんは何に対しても慎重で、臆病だ。
普段のひまちゃんを見ているとそうとは思えないだろう
でも、私はひまちゃんの弱いところを少しは知ってるんだ。
ひまちゃんは自分自身のことだと適当でどうでもいい、って感じだ
でも、それがこーくんやひなくんのことになると、慎重だし、臆病だけど、全てにおいて素早い。
ひまちゃんが私たちに話せない秘密があるのも知ってる
でも、ひまちゃんはそれを話さなくても私たちを信頼し、仲間だと思ってくれてる。