クロ * Plan of betrayal * Ⅲ
俺にしては結構な上出来だと思うんだけど。
「うん。いいんじゃない?」
「まぁ、教えてくれる人に嘘つくのはアレなんだけどさ。
こうでもしないと教えてもらえないし」
今日の目的は俺の片割れの名前を知ること。
流石に俺だけつけて、片割れだけつけないなんてことはないだろう
…もう十数年も前だから覚えてないかもしれない。
でも、俺らにはこれしかなかった。
………そして、喫茶店で時間を潰して、1時間後、病院の屋上のベンチで村野七菜子さんを待っていた。
Limaに調べてもらった村野七菜子さんの写真を持って、来る人くる人を写真と見比べていた。
「……あっ!白!!あの人!」
青に言われ、指さした人と写真を見比べる
「あ、ほんとだ。」
…見つけた。
多分あっちは俺らのことを知らないから、俺らから声をかけた
「あの、村野七菜子さんですか?」
「あ、はい。
夜明さん、だよね?」
「はい、そうです。
あ、あっちのベンチに座りましょう」
今さっきまで俺たちが座っていたベンチへと案内し、俺らも座った。
「こんにちわ。
お忙しい中、時間を作ってくださってありがとうございます」
「いいえ。私も気になってたのよ」
「…七菜子さん、単刀直入にお聞きしますが、僕たちのこと覚えていますか?」