クロ * Plan of betrayal * Ⅲ
「これまでに双子ちゃんは少なからず見てきたわ。
でも、あそこまで珍しいのは見たことなかったのよ」
そこまで説明されても、俺たちにはさっぱりだった。
でも一つだけ確定したことがある
"双子"だということ。
七菜子さんの言ってることはわからなかったが、俺たちはとりあえず本題へ入る
「…あの、この子のこと分かりますか?」
父さんの部屋で見つけたあの写真を差し出す
「あら、懐かしいわね。
あなたたちのお父さんとお母さん、これはあなたと、あなたのお姉ちゃんでしょ?」
……お姉ちゃん、、
七菜子さんは俺をあなたといい、あなたのお姉ちゃんだと言った。
…つまり、この子は俺の"双子の姉"。
「あなたたちの用事はこれかしら?」
「……この子は俺の双子の姉ですよね」
恐る恐る、伺う。
「えぇ、そうよ。
…そういえば、その彼女は来てないわね?」
キョロキョロと辺りを見渡し、不思議そうな顔をする
「…彼女はどうしたの?」
事情を話さなければ。そう思い、喫茶店で考えた言葉を口にする