クロ * Plan of betrayal * Ⅲ
…黒(クロ)。
俺の名前の白と対となる黒。
……普通なら逆じゃないかと思う。
男が黒で、女が白
…でも、俺はこれでいいと思った
綺麗な容姿とは正反対とも言える黒。
どんな意味でこの名前を付けたのかは知らないが、そんなことはどうでもよかった
…ただ、黒に、俺の姉に、俺の片割れに、対となる名前が付けられていたことが嬉しかった。
「…ありがとうございます。」
「長く付き合ってくださってありがとうございます。
姉ちゃんは必ず見つけます」
名前が知れてよかった。
彼女は絶対に見つける
「いいえ。また何か聞きたいことがあったらいつでも来てちょうだい。
楽しみにしてるわ」
最後まで七菜子さんは笑顔で、去っていった。
「「………。」」
帰りは俺たちは一言も喋ることなく、家へと向かった。
…そして次の日、名前を知ったらいてもたっても居られなくなり、また仮病を使って学校をサボり、Limaの元へダッシュで行った
「お邪魔します!」
中に入ると、そこにはLimaだけでなく、この前会ったあの人もいた。
「……久しぶりだね!」