クロ * Plan of betrayal * Ⅲ
陽向「そうなの!?何処の国の?」
向日葵「色々…。」
へぇーすごいね〜と平然と答える陽向。
いや!すごいねーで済むことじゃないでしょ!?
確かに、アメリカに行ったことがあるのは星藍が言ってたから知ってるよ!?
それに、星藍がアメリカの大学に行ってたのも知ってるから、なんとなくその大学に向日葵もいたんだなぁ〜って思ってたけども!!
色々ってなに!?色々って!
アメリカ以外にも行ったってこと!?
…頭いいとは知ってたけど、ここまでとは思わなかったよ、、
向日葵「…もう帰っていいか?」
思わぬ発言に頭が爆発していたが、向日葵が幹部室にある時計を指したことにより、思考を停止させる。
そのまま、自然な流れで時計の針をみると、いつの間にそんなに時間がたっていたのか、8時45分を指している。
しかも、冬だから外はもう真っ暗だ
琥珀「…今日も歩きか?」
窓の外を見て、琥珀は心配そうに、立ち上がった向日葵へと目を向ける
向日葵「……車。」
神楽「車?迎えが来るの??」
向日葵はいつも徒歩だ。
バイクも持っているとは琥珀に聴いたが、乗ってきたことは無い。
車なのも初めてで、思わず聞き返す。
向日葵「…ああ。」
それ以上は何もいうことはないのか、あまり見ない青いスマホを手で持ち、一度も開けていない大きめのバッグを肩にかけた。
裏口の方へと繋がっているドアに手をかけて、一旦陽向の方を向いた
向日葵「明日、病院。終わったら電話して」
それだけを伝えて、向日葵は青星を出ていった。