クロ * Plan of betrayal * Ⅲ



こいつらにはこいつらのコミュニケーションがあるんだし



陽向「あ!ねぇねぇ、夜中雪降ってたけど、積もったかな?」



ココたちと話していた陽向は不意に窓の方を向いて、笑顔で言った



はじめは暗かったから、カーテンは閉めている



向日葵「…積もってたよ。見てみれば?」



陽向「うん!」



タタタタッとカーテンのしまってる窓に近づき、シャァッと一気に開けた



…眩しっ



朝日が丁度真っ正面で目が眩む



ガタッ



カラカラカラッ



陽向はそんな俺には気が付かず、そのまま窓をあけた



そこからは冷たい風がヒューヒュー入ってくる



中では暖房をつけていたから寒くなかったが、外はこんなに寒いのか。



陽向「わー!!真っ白だ!!
見てみて、向日葵!琥珀!真っ白だよ!!」



陽向は寒いのなんてお構いなしに、窓の外を指さして、向日葵たちを手招きする



そんな陽向の様子に、2人は一瞬目を合わせてから陽向へと近づいていく



陽向「凄いね!あたり一面真っ白だよ!!」



パサッ



向日葵「…薄着なんだから風邪引くぞ」



陽向「えー?俺は大丈夫だよ。
てか、向日葵の方が寒そうだし!」



向日葵「…そんなことない」



向日葵は自分の脱いでいたコートを陽向へとかけ、陽向に声をかけた



…でもまあ、確かに。



陽向よりも向日葵の方が寒そうに見える。



琥珀は、そんな2人を壁に寄りかかって見守っている



………その時の琥珀の顔が苦しそうに見えたのは、多分気のせいだ。


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