クロ * Plan of betrayal * Ⅲ
矢口天 side
天「…なぁ、厨房でも着なきゃなんないの?」
凪「……出ねぇんだから着なくて良くね」
輝たちとわかれ、俺たちは教室へ戻って来た。
2年Z組は執事喫茶だが、接客は海、彼方、響の3人だけで俺と凪は厨房だ。
接客する3人はまだしも、厨房で表に出ない俺らは執事服着る必要ねぇじゃん?
それなのに、クラスメイトらに着ろと言われている為、反論していた。
ク「お前ら顔いいんだから着とけよ!」
ク「そうだそうだ!勿体ねぇだろ!!」
知らねぇよ…
天「却下。着ろと言うなら俺は何もやる気はない」
凪「…同じく。」
用意しようとしていた材料を厨房に置き、教室を出ようとすると慌ててクラスメイトが止めてくる
ク「わわわわわかったよ!!
着なくていいから厨房はやってくれ!」
ただでさえこのクラスは元々人数が少なく、やってくのにも重労働だ。
つまり、俺ら2人も欠けると困るとか。
ま、俺には関係ねぇけど
響「何揉めてんだ?」
違う部屋で着替えていた響、彼方、海が執事服姿で教室に顔を出した。
天「なんでもねーよ。」
響「そ。
それより、もうすぐ始まるんじゃね?」
興味なさげに俺らから目を外し、教室の時計を指してクラスメイトたちを見た。
ク「うわっ!やべ!」
ク「おい!宮本!!矢口!!
こっち手伝ってくれ!!」
厨房から呼ばれ、俺らは厨房で料理を作り始めた。
そして今、厨房から俺は接客中の響たちを見ていた。