クロ * Plan of betrayal * Ⅲ
そして、私は再婚であること、本当の兄妹ではないことを知らなかったんだ。
多分、お兄ちゃんはもう既に知っていたんだと思う。
紫月「知華、お前はこれから先1人で生きていかなきゃならない。
俺はお前を守りきれないんだ。
だから知華。俺も知華も自由になったら一緒暮らそう。
どこでもいい、逃げれる所に。
それまでは1人で頑張って。約束。」
初めてお兄ちゃんが泣きながら私にそう言った。
当時の私にはまだ難しくて分からなかったけど、今ならわかるんだ。
お兄ちゃんに言われ、私は泣きながらお兄ちゃんに抱きついた
知華「わかったっ!ぜーったい約束!!
私がお兄ちゃんを迎えに行く!!
お兄ちゃんを幸せにしてあげるから!」
だから待ってて!と泣き笑いをした。
紫月「…じゃあ、な。知華。」
知華「またねっ!紫月!!」
初めてお兄ちゃんの名前を呼び捨てにした。
お兄ちゃんは驚いていたが最後には笑って家を出ていった
私とお母さんも荷物を持ってお父さんが言った所へ向かった
その時私はまた虐待されるんだろうと思っていた。
しかし、実際はそうじゃなかった
向かった所にはパトカーが止まっていた。
警察「ーー ーー さんですね?」
母「…そうですけど?」
警官はお母さんに名前を聞き、そうだというと、お母さんに手錠をかけた
母「は!?なんなのよ!」
警察「あなたを幼児虐待の罪で逮捕します。」
どこから出したのか、令状をお母さんの前へ広げた
お母さんはそのまま警官に連れていかれ、私はもう1人の警官に連れていかれた。