クロ * Plan of betrayal * Ⅲ
父「じゃあ、時雨、ちゃんとやれよ」
時雨「御意」
あいつに時雨は一礼し、話を聞かれない為、外へ向かった
近くの公園に着くと、俺は気になっていたことを質問した
紫月「あんたはあいつのなんなんですか」
時雨「…お前は?」
紫月「は?」
時雨「お前はあの人のなんだ?」
紫月「何って…」
時雨「息子か?道具か?」
俺は息を呑んだ
自分でもなんだかわからなかったからだ
時雨「…まぁいい。
お前は何を望む?」
紫月「…望む??」
時雨「そうだ。お前は誰の何を望む?
あの人の願いだ。なんでもやってやる」
紫月「…なんでも?ほんとうに??」
時雨「嘘だと思うならそれでもいい。」
俺の望むことはたった一つだ。
紫月「知華が俺と離れてから安全で自由で暮らせるようにしてください。
俺なんか忘れてずっと自由に。」
時雨「…その知華という者がお前を探すとなったら?」
紫月「えっ?」
時雨「俺の見た限りあなたは知華という者を溺愛している。
それなら知華という者も同じでは?
そうなら、離れても探すでしょう??
その場合はどう対処すれば?」
単純にすごいと思った。
見ていただけで全て把握し、先のことまで考えている。
あいつが認めただけあると思った
紫月「…その時は一緒に探すと言ってください」
時雨「…は?」
紫月「あんたなら俺が何処に居るのかなんてすぐわかるんでしょう?
なら、そこを避けて探してください。
絶対に知華に俺の場所を教えるな」
時雨「…それでいいんだな?」
紫月「えぇ。」