クロ * Plan of betrayal * Ⅲ
…そこにいたのは、
桜衣「…っ!テツ!!!!」
「「「「「「っ!!??」」」」」」
血を流し、ロープで手首と足首を縛られぐったりとしている哲也だった。
桜衣はすぐに駆け寄ろうとしたが、向日葵に止められる
桜衣「組長!?」
向日葵「待て。揺らすと危険かもしれない」
いつになく真剣な声で言われ、桜衣はピタッと止まる
向日葵はそれを見、哲也に近づく。
まずは脈を確かめる為だろう、首筋に手を当てる
向日葵「…哲也、聞こえてるか?」
脈はあったのだろう、手首のロープを外しながら声を掛ける
それに続き、桜衣も声をかける
桜衣「テツ!聞こえてるだろ??」
揺らさないように近くで哲也を呼びかける
それが聞こえたのだろうか。哲也は動きを見せた
哲也「…ぅ…」
向日葵「!!哲也!?」
意識がはっきりして来たのだろう。目を開いた
哲也「…くみちょ、?」
向日葵「あぁ。そうだ。痛むか?」
いつの間にか足首のロープを外していて、頭を殴られたのか血が流れていた傷をタオルでおさえている。
桜衣「テツ!」
哲也「…あい?
あれ?なんで……」
俺らの方にも顔を向け、まだ状況が理解出来てないのか困惑気味だ
向日葵「…ここは天津組だ。」
哲也「!!!!…あっ…」