クロ * Plan of betrayal * Ⅲ
百桃!?
その名前に聞き覚えがあり過ぎる俺、雷、京、飛鳥は向日葵を凝視する
ありえない。
向日葵が百桃…?そんな、わけ…
向日葵「…何のことだ?」
向日葵は眉一つ動かさず、無表情のまま。
千歳「しらばっくれるな!
お前は百桃だろ!?」
…何故天津は百桃を知っているんだ?
向日葵「……どこにそんな証拠がある??」
千歳「アンクレットだよ!
お前と同じものを百桃も付けていた!!」
天津の言葉に俺ら全員が向日葵の足首へと集中する
…あ。
あった。
向日葵の左足首に黒いアンクレットが。
向日葵「…それがどうした?
世界に同じアンクレットなど無数にある」
千歳「いいや。百桃がそれは特注品でオリジナルだと言っていた。
世界でたった一つのアンクレットだとな」
嘘だろ…?
向日葵が…??
俺ら全員が全員、天津の言葉に目を見開いていると激しい発泡音が鳴り響いた
その原因は…
向日葵「…ふざけるな。
オレと"あいつ"を一緒にするな
もう一度"あいつ"の名を出したら今度はてめぇの頭に穴があくぞ」
ゾクッ
いつも以上…いや、今までにないくらいの殺気、殺意が伝わってくるくらいど低い声は天津だけでなく、俺らも背筋が凍った。
向日葵「…和航、連れていけ」
声をかけられたことで硬直から解放され、和航が天津の腕を押さえながら部屋を出ていくとき、向日葵からの呟きが聞こえた。
向日葵「…何だ、この違和感は。」