クロ * Plan of betrayal * Ⅲ
『!!』
『どうしたの??ひな』
背負った瞬間、少年は驚いたように目を見開いた
『…軽い。
ってゆーか、俺より背は高いのにすっごいガリガリだよこの子』
『…この子が起きたらちゃんと食べさせてあげなきゃね。』
少女が悲しそうに笑ったあとからは家まで何も話さなかった
………
『…ひよ、この子』
『……酷いね』
ボロボロだった服を脱がせて体を拭き終わると、身体中がある"痕"でいっぱいだった
『…とりあえず"痣"には湿布を貼って、"傷"があるところは全部消毒しよう。』
身体中にある大量の痣と傷。
それを見て顔を歪めながら2人は手当を進めた。
『んっ…』
手当を終え、少女の服を着せ、ソファーに寝かせていた子は目を覚ました。
『ひよ!起きた!!』
『大丈夫!?』
その様子を見ていた少年が少女を呼び、近づく。が、
『…誰?僕を殺してくれる人??』
綺麗な赤黒色と銀色の瞳は真っ暗な闇に染まっていた。
『…殺さないよ?』
『…どうして??僕を殺してくれないの?』
無表情だが、声が凄く苦しそうだ。
『…どうしてそんなに殺して欲しいの?
貴女が血塗れだったことに関係あるの??』
少年は初めの言葉に固まってしまい、少女は困惑しながらもその子に質問する