冷たくしないで *番外編追加中
毎年、滝川家と三枝家では私と祐希の誕生日に合同の誕生会をやる。


15年間それを欠かしたことはない。


そして…私にとってそれが唯一祐希と同じ空間にいられるときだった。


でも、もう今年は……


わかってる。クリスマスに、しかも祐希にとっては自分の誕生日でもある日に、彼女と一緒に過ごしたいのは当然だ。


……けど。


「それでもその日だけは一緒に居たかったな…」


そこで泣き始めてしまった私は、その後どうやって家に帰ったのかも分からずに、気づけば自分の部屋にいた。


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