たった一つの約束さえない恋
その答えは、
たまたま2人を見かけた時に分かる。
あの子を本当に愛しそうに見つめる、あの眼差し。
あの子の手を当たり前のように、でもまるで“絶対に離さない”と言っている、あの手が。
私は羨ましくて、
あの居場所が欲しかった。
彼に囁かれて、
彼の優しい眼差しを受けて、
彼に手を引かれたかった。
ただ、そうしてほしかった。
あの子が当たり前のようにされている、あの行動全てを私に向けて欲しかった。