たった一つの約束さえない恋



苦しい。

苦しい。


呼吸の仕方なんて分からない。


どんどん空気を吸えずに、ただ呼吸が乱れて…






『……おい!』





彼が叫ぶ中、私は彼にしがみつきたくて、その手を伸ばそうとする。



『…………す…………き…………………』




『…………おい!』





彼の声が、


大好きな人の声が遠くから聞こえる。





そして、私は意識を手放した-…






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