たった一つの約束さえない恋
『好きだよ…』
私の髪に指を通し、近距離で優しく見つめながら、彼はそう言う。
『本当に?』
『本当だよ』
彼の“好き”は麻薬よりも危険ー…
私は何度だって、彼の“好き”が欲しい。
私は何度だって、彼に“好き”と囁いて欲しい。
彼の好きは媚薬よりも甘いー…
彼の“好き”は私を酔わせ、溺れさせていく。
でも、もう彼に“好き、と言わせる行為”を卒業しなきゃいけないね…
彼を縛り付ける行為は、もう終わりにしなきゃいけない…