アタシはイレモノ
一目ぼれ
川上晴輝という人間はすごい。
一瞬にしてクラスメートの大半の女子のハートを射止めた揚句、昼休みには下級生や上級生が川上晴輝君を一目見るためにクラスに集まってきていた。
いつもより人口密度濃いクラスが息苦しくなって、あたしは亜耶を誘って屋上へ来ていた。
いつもは閉鎖されているけれど、昼休みだけは開放してくれているのだ。
あたしと亜耶はコンクリートの上にハンカチを引いてそこに座り、お弁当を広げた。
おいしそうなお弁当箱の中に浮かんでくるのは、川上晴輝君の顔。
あたしも見事に彼に落ちてしまったようで、顔がカッと熱くなるのを感じた。
「好きになったの?」
亜耶に突然そう聞かれ、あたしは口に入れていたご飯を気管に詰まらせてむせてしまった。
「ごめん、大丈夫?」
亜耶が慌ててお茶を差し出してくれたので、それを一気に飲んだ。
「大丈夫だよ。いきなりそんな事聞かれるとは思ってなくてビックリしたけど」
「ごめんね? でも菜月がわかりやすいから」
そう言い、クスクスと笑う亜耶。
一瞬にしてクラスメートの大半の女子のハートを射止めた揚句、昼休みには下級生や上級生が川上晴輝君を一目見るためにクラスに集まってきていた。
いつもより人口密度濃いクラスが息苦しくなって、あたしは亜耶を誘って屋上へ来ていた。
いつもは閉鎖されているけれど、昼休みだけは開放してくれているのだ。
あたしと亜耶はコンクリートの上にハンカチを引いてそこに座り、お弁当を広げた。
おいしそうなお弁当箱の中に浮かんでくるのは、川上晴輝君の顔。
あたしも見事に彼に落ちてしまったようで、顔がカッと熱くなるのを感じた。
「好きになったの?」
亜耶に突然そう聞かれ、あたしは口に入れていたご飯を気管に詰まらせてむせてしまった。
「ごめん、大丈夫?」
亜耶が慌ててお茶を差し出してくれたので、それを一気に飲んだ。
「大丈夫だよ。いきなりそんな事聞かれるとは思ってなくてビックリしたけど」
「ごめんね? でも菜月がわかりやすいから」
そう言い、クスクスと笑う亜耶。