アタシはイレモノ
爬虫類が苦手な人は絶対に入ることのできない書斎だろう。
あたしも苦手な方だから、こうして自分からお父さんの書斎を訪れるなんてこと、今まで一度もなかった。
あたしは数ある図鑑の中からヘビの図鑑を手に取った。
片手で持つには少し重たいくらいの本を本棚から抜き取り、小さな机の上で広げた。
本は何度も読み直しをされているようで、各ページにマーカーで線が引かれていた。
あたしはカラーの写真を見ながら顔をしかめた。
沢山のヘビがカラーで載っているのは、あまり気持ちのいいものではなかった。
最近よく見かけるあのヘビを探そうと思っていたのだけれど、これだけの量のヘビを見るのは嫌で、写真のページは飛ばずことにした。
後ろの方にはヘビの生体について書かれているページがあった。
その中で、ヘビの歯について書いているページを見つけて、あたしは手を止めた。
そのページに書かれていた内容はざっとこんな感じだ。
ヘビの歯は獲物を逃がさないようにするためでかみ砕くためではない。
獲物を食べる時は頭蓋骨と繋がっていない顎を大きく広げて飲み込んでいく。
「やっぱり、ヘビは獲物を飲み込んでいるんだよね」
そのページを読み終えてあたしはそう呟いた。
あたしも苦手な方だから、こうして自分からお父さんの書斎を訪れるなんてこと、今まで一度もなかった。
あたしは数ある図鑑の中からヘビの図鑑を手に取った。
片手で持つには少し重たいくらいの本を本棚から抜き取り、小さな机の上で広げた。
本は何度も読み直しをされているようで、各ページにマーカーで線が引かれていた。
あたしはカラーの写真を見ながら顔をしかめた。
沢山のヘビがカラーで載っているのは、あまり気持ちのいいものではなかった。
最近よく見かけるあのヘビを探そうと思っていたのだけれど、これだけの量のヘビを見るのは嫌で、写真のページは飛ばずことにした。
後ろの方にはヘビの生体について書かれているページがあった。
その中で、ヘビの歯について書いているページを見つけて、あたしは手を止めた。
そのページに書かれていた内容はざっとこんな感じだ。
ヘビの歯は獲物を逃がさないようにするためでかみ砕くためではない。
獲物を食べる時は頭蓋骨と繋がっていない顎を大きく広げて飲み込んでいく。
「やっぱり、ヘビは獲物を飲み込んでいるんだよね」
そのページを読み終えてあたしはそう呟いた。