アタシはイレモノ
そして、ゆっくりと歩き出す。


あたしはそれについて歩きながら川上君を睨んだ。


「何が大丈夫なの?」


あたしはそう聞く。


「あの子、そんなに弱くないから」


まるで亜耶の事をすべて知っているような言い方に、苛立ちを覚える。


転校してきたばかりの川上君に、亜耶の何がわかるっていうの。


そう言いたい気持ちを我慢して、あたしは亜耶にラインでメッセージを送った。


《大丈夫? 何かあったらすぐに連絡して!》


素早くそう打ち込んだ。


「万が一亜耶になにかあったら、どうするの」


歩きながらあたしは聞いた。


できれば今からでも戻って亜耶を探した方がいい。
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