アタシはイレモノ
行方不明
2人で教室へ入ると川上君はもう来ていて、あたしは意識的に視線をそらせてしまった。
栞理たちのグループは昨日川上君と遊びに行った事を大きな声で話していて、いつも以上に騒がしい。
しかし、その会話の中に「キスをした」といい内容のものは出てこなくて、ホッと胸をなで下ろした。
少なくとも、栞理とはキスをしていないようだ。
それに、川上君はあたしの事を『特別』だと言ってくれた。
特別とは具体的にどういう意味なのかは聞きそびれてしまったけれど、あのキスがただの挨拶ではないということがわかった。
川上君を意識しないようにすればするほど、視界の端に映る姿が気になってしまう。
心臓はいつもより早く動いていて、もしかしたら緊張が顔にも出ているかもしれない。
そんなあたしの耳にどこからかこんな言葉が聞こえて来た。
「昨日、丸尾先輩がいなくなったんだって」
「え? そうなんだ?」
その名字には聞き覚えがあり、自然とその会話に耳を傾けることになった。
「丸尾先輩って、結構女子から人気があった人でしょ?」
「そうそう。背が高くてメガネかけた人」
栞理たちのグループは昨日川上君と遊びに行った事を大きな声で話していて、いつも以上に騒がしい。
しかし、その会話の中に「キスをした」といい内容のものは出てこなくて、ホッと胸をなで下ろした。
少なくとも、栞理とはキスをしていないようだ。
それに、川上君はあたしの事を『特別』だと言ってくれた。
特別とは具体的にどういう意味なのかは聞きそびれてしまったけれど、あのキスがただの挨拶ではないということがわかった。
川上君を意識しないようにすればするほど、視界の端に映る姿が気になってしまう。
心臓はいつもより早く動いていて、もしかしたら緊張が顔にも出ているかもしれない。
そんなあたしの耳にどこからかこんな言葉が聞こえて来た。
「昨日、丸尾先輩がいなくなったんだって」
「え? そうなんだ?」
その名字には聞き覚えがあり、自然とその会話に耳を傾けることになった。
「丸尾先輩って、結構女子から人気があった人でしょ?」
「そうそう。背が高くてメガネかけた人」