アタシはイレモノ
「あの子に告白した男たち、ほとんどいなくなってるらしいよ?」


その言葉にあたしの思考回路は停止した。


栞理は一体何を言っているんだろう?


そんな真剣な顔をして、なんの冗談だろう。


「嘘ばっかり」


あたしはなんとかその言葉を絞り出した。


亜耶に告白した生徒で行方不明になっているのは丸尾先輩だけだ。


他の生徒たちはちゃんと学校へ来ている。


「あぁ、言い忘れた。この学校外の男たちの大半がいなくなってるらしいよ?」


「……は?」


まさに、『は?』という感じだった。


なにそれ。


どういう意味?


「その中にあたしの知り合いだった人も含まれてる」


栞理は淡々と話を進める。
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