本当の僕。
彼女は、ハンカチで汗を拭いた。
「ふう…。
ありがとう!」
そして、僕にハンカチを返した。
「いえいえ。
そんじゃ、行こっか。」
そう言うと、僕の腕にくっついてきた。
毎回思うのだが、暑くないのだろうか…。
「暑くないの?」
「全然!
一緒にいるんだなぁって考えていると、全然暑さなんて忘れちゃうよ!」
そう言って彼女は、へらっと笑う。
「そっか…。
なら、良いんだけど。」
僕達は今から、ショッピングモールに行く。
まあ、いわるゆるデートだ。
「楽しみだなぁ。」
と、ニコニコしながら言う彼女に対して、
「そうだな。」
と、僕は返した。