MOON ~in the far distant future~
焦る星弥は頭をフル回転させた。

"何か欲しいってことか?
バック?ネックレス?靴?
食事に連れて行け!とか?
ヤバイ…今月ピンチなんだよな…"


ひたすら考え込む星弥に
葉月の声が響いた。

「ちょっと聞いてる?」


「あっ…えっ?ごめん…なに?」


「だから!記念日だし、
夏ももうすぐ終わるし…
花火しようよ♡」


「花火?」

拍子抜けしたみたいに星弥が繰り返す。


「そう♡花火!あとさ、
シャボン玉も一緒にやりたい♡」


「はっ?シャボン玉?
なんだその組み合わせ!笑」


「シャボン玉に反射する
花火の光って絶対キレイだと思うんだよ~♡」


「お前のその不思議な発想…
おもしろくていいな!笑」


二人はさっそく
花火とシャボン玉を買って
河原の石段に座った。
< 4 / 7 >

この作品をシェア

pagetop