私を思って
歩くこと15分



「海だー!!!」


小さい頃から海を見るとどうしてもテンションが上がってしまう



「あかねちゃん子供みたい」


くすくす笑うあゆむくん


「あゆむくんが付き合って欲しかったのって海だったの!?」



「うん。思い出作るとしたら海かなーって」


思い出…?


「あかねちゃん!アイスクリーム食べない?」


「食べる!!」




アイスクリームを売っている車の前まで行き、アイスを選ぶ



「あかねちゃん何にする?」



「ん〜〜〜〜悩む〜〜〜」


バニラか、チョコか…



いちごもある〜〜〜



ん〜〜




「いちご!」



「じゃあ、いちごのアイスクリーム一つお願いします」


「え!あゆむくん食べないの?」


「俺は、あかねちゃんが食べてるとこ見るので充分」


「はい。300円ね〜」



あ、お金

私がカバンから財布を出そうとすると



「今日はいいよ」


と、あゆむくんに止められた



「ダメだっ「はい〜お待たせ〜300円ちょうど!」


「ありがと!おばちゃん」



「は〜い」


「はい。あかねちゃん」


と、あゆむくんがアイスクリームを渡してくれた


「ごめんねあゆむくん」



「はぁ」




やっぱ、奢らせちゃって図々しかったよね…



「あのさあ、俺はあかねちゃんに喜んで欲しくて買ったのにそんな悲しい顔されたらこっちまで悲しいから、笑えって」







え…








むぎゅっ




「いだい」



ほっぺをつままれ涙目になる




「はい。あ〜ん」



え、わ、ちょ




口の前までアイスクリームを運ばれ思わずパクリ


「んー!!美味しい〜」





「やっと笑った」




あ…



「あゆむくんにはかなわないね。へへっ」





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