私を思って
私は学校を出てすぐに病室へと向かった




ガラガラッ


「あゆむくっきゃ!!!」




誰かとぶつかり思いっきり尻もちをついた





いたたたた…




顔を上げると



「かける!」



「お前なあ、ノックくらいしろよ」



「あ、ごめん」



立上あがり、スカートを手で払う




「あかねちゃん、大丈夫?」



「うん!」



「あのね、私、今日からやっと夏休みなんだ!明日からは毎日来れるよ!来てもいいかな?」



「…ごめん。あかねちゃん。明日から、東京の大学病院で検査があって2ヶ月帰ってこれないんだ」



東京?

検査?

2ヶ月?


「そ、そうなんだ!2ヶ月もあゆむくんに会えないとなると寂しいね…でも、検査頑張ってきてね!」


明るく振舞わなきゃ



「うん。ありがとう」


「夏休みの間、毎日ここに来るつもりだったから予定が空っぽになっちゃった。へへへ」


「かける。俺がいない間、あかねちゃんにたくさん遊んでもらえよ」


「なんで俺が!」



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