君に届かない。
「いずみー!」
委員会が終わってさあ帰ろうと靴を履こうとした時、クラスの女子が近寄ってきた。部活で居残り練習でもしてたのかな、と見当を付ける。
「何?」
「ねえ、凄いよいずみ!!驚かないでよ!?
なんと、日野先輩からいずみにラブレターだよ!!」
この時の泉は、『驚愕』という言葉をガムテープで顔面に張り付けたような顔をしていた。
日野大和(ヒノヤマト)先輩。
泉の通う高校、小坂西高校でも1,2を争うイケメンで、通称は何のひねりもなく"西高の王子"だ。(ちなみに、争っているのは彼の友達だったりする。正しく類は友を呼ぶ。)
そんな雲の上を突き抜けて宇宙空間にまで飛び出るのではないかと言うほど遠い存在の彼が、泉宛てにラブレターを渡したという。驚かないはずがない。
そして何と言っても彼は、泉と葵の好きな人なのだ。
趣味が示し合わせたようにピッタリ合う2人だ。好きな人が被ったのも偶然ではなく必然と言えるだろう。
「………ありがと」
「リアクション薄っ!!もっと喜びなよ、日野先輩だよ!?」
「うん…………なんか、信じられなくて……」
結局彼女は騒ぐだけ騒いで、『この事は誰にも言わないから結果教えてね!!』と言い残して帰って言った。その言葉がどこまで信用できるのかは泉の知った事ではないし、バラすなとお願いしたわけでもない。
委員会が終わってさあ帰ろうと靴を履こうとした時、クラスの女子が近寄ってきた。部活で居残り練習でもしてたのかな、と見当を付ける。
「何?」
「ねえ、凄いよいずみ!!驚かないでよ!?
なんと、日野先輩からいずみにラブレターだよ!!」
この時の泉は、『驚愕』という言葉をガムテープで顔面に張り付けたような顔をしていた。
日野大和(ヒノヤマト)先輩。
泉の通う高校、小坂西高校でも1,2を争うイケメンで、通称は何のひねりもなく"西高の王子"だ。(ちなみに、争っているのは彼の友達だったりする。正しく類は友を呼ぶ。)
そんな雲の上を突き抜けて宇宙空間にまで飛び出るのではないかと言うほど遠い存在の彼が、泉宛てにラブレターを渡したという。驚かないはずがない。
そして何と言っても彼は、泉と葵の好きな人なのだ。
趣味が示し合わせたようにピッタリ合う2人だ。好きな人が被ったのも偶然ではなく必然と言えるだろう。
「………ありがと」
「リアクション薄っ!!もっと喜びなよ、日野先輩だよ!?」
「うん…………なんか、信じられなくて……」
結局彼女は騒ぐだけ騒いで、『この事は誰にも言わないから結果教えてね!!』と言い残して帰って言った。その言葉がどこまで信用できるのかは泉の知った事ではないし、バラすなとお願いしたわけでもない。