私はアイツが大っ嫌い!
4ヶ月前。
私には彼氏がいた。
特に好きかはわかんなかったけど、一緒にいるとそれなりに楽しかった。
ある日一緒に下校していた時。
「「「「「「きゃあーー!!!」」」」」」
うるさっ!!
またか。
よく飽きないな。
女子の群れ。
「ねー、俺家に帰れないんだけどー」
いかにも軽そうな男の声。
「まだ帰らないでよー」
「そうよ。まだ一緒にいたい!」
「いやー…困るよ…」
モテる男も大変だねー
と他人事のように思った私だったのに、
次の瞬間、他人事ではなくなってしまった。
男が女子の群れから走って様子を見ながら逃げたらしく、前をよく見ていなかったのか私とぶつかってしまった。
「いっ…」
私だけが尻もちをつく。
私、だけが!ね。
「ごめんね、大丈夫?」
そう差し出された男の手。
誰があんたなんか。
私はその手を無視するように自分ひとりで立ち上がり、
「要、行こう?」
と、私は言った。
「大丈夫か?」
「うん、大丈…」
その時
「「「「「「「「「「!?!?!?!?」」」」」」」」」」」」」
みんなが注目したのが分かった。
私もはじめは何が起きたのか全く分からなくて…
けど暖かいものに包まれ…