私はアイツが大っ嫌い!
用件はなに
「あのご用件はなんですか、私早く帰りたいんですけど」
「なんでカタコト?」
「…ご用件はなんですかっ!!」
「なんでそんなに怒ってるのかな 」
お前のせいだよ!
「要の件といい…あの件といい」
私は絶対あなたを許さない!
「まだあの男のこと引きずってるの」
「あんな終わり方ないでしょ!」
5か月間続いてさ。
あの5ヶ月の時間は何?
「なら確かめればいいじゃん本人に」
「そうしたいよ…けど要…」
「ん?」
「私を避けてる」
もうあれから一度だって話してない。
クラスは別だから良かったんだけど。
やっぱり私は…話したいよ…。
「じゃあ俺がついていってあげる」
「はあ!?」
なに!?
意味わかんなっ…!!
男は私の言うことを無視し私の腕を掴んでは走る。
「…っ、ちょっと!どこ行く気!?」
「どこってあの男のとこでしょ?」
「行くなら一人で行けますからー!」
「行かないんでしょ?そう言って」
「それは…」
私だって怖いんだもん。
会っても、気まずくなるだけ。
だけどやっぱり私には、要しかいなくて。
「あいつならさっき見かけたから俺に任せて」
もう何も言えなかった。
この人…
なんで私に構うの?
私と要を引き離したから?
引き離したのはあなたじゃないの?
この人の目的が分からない。
「いた」
その先を見ると、要はいた。
一人で窓の外を見上げてた。
「…かな、め」
私は無意識だった。
要は私を見て驚いた顔をする。
そうだよね、今更だよね。
私はゆっくりと要に近づいた。