騎士
『わからなきゃ…おかしいよね?』
『そっ、それは…』
『やっぱわからないんじゃん』
おじさんがあたふたしているうちに私は再びおじさんの手を振りほどき、少年の後ろに隠れる。
『ちっ…このガキ…ッ!!』
おじさんはもう怒りを隠そうともせず、今にも襲いかかってきそうだった。
『この際、もう2人まとめて連れ去ってやる…ッ!!』
そういってジリジリとこちらに歩み寄ってくる。
『…ッ!!』
【怖い】
ただその感情だけが浮かび上がった。