黄昏を往く君は
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昏冥の中、私は痛みにわめく。
凍えるように寒くて、ぶるぶる震えていたかと思うと、次に身体が芯から熱くなって、耐えきれずに、このまま身体がちぎれてしまえと願ったが、次第に熱が引いていき、だるさと鈍い痛みを伴って、ついに私は目を覚ました。
細い斜陽が差し込む、心地よい暗闇があった。
いつだったか、こんなところにいた気がした。いつも緩慢な太鼓の音が遠く響いていて、優しい声を聴いていた。夢のようであった。