黄昏を往く君は

 仲間たちは、私が殺した赤の兵士に姿を変え、

 ――なぜ殺した、なぜ殺した、なぜ殺した――。

 黒い目をした赤の少年兵が私の首を絞めてくる。
 赤の兵士が仲間に変わり、また敵の兵士に変わって、私を憎悪の表情で見つめる。
 カタカタと死神が嗤い、背中から私を抱きしめる。
 死神が触れた箇所から、私の皮膚は赤くただれ、肉は壊死し、骨は溶け落ち、ドロドロと溶けて溶けて溶けて。



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