異世界☆トリップ
結局、正直に白状してしまった。
「なんだ。本が読みたかったのか?
それならそうと断ってから行け。
心配しただろ。」
あれ?怒ってたんじゃなかったのか?
心配したって……
なんか変なの……
「ごめん。
でももうきっと来ないから。
こっちの字、全然読めなかったし。」
「そんなことなら、明日からメイドをつけてやるから、そいつに文字を教わるといい。
なんにも出来ないのもつまらないだろうしな。
とにかく、今日は遅いから早く戻れ。」
そう言うと、座っていた私を起こして、結局部屋まで何も言わずに送ってくれたのだった。