brass band
『は?』
『和樹に冷たいのはいつもじゃん?』
私は、友花の意見に激しく頷いた。
『はぁー?俺泣くよ?』
『……ごめん』
『ちょっ!渡瀬!謝ってる人の顔じゃないよそれ!』
半場見下す様な形で、嘲笑うかのような顔で謝罪してみせた。
『あははっ花らしいねー』
なんて友花は笑ってる。
時刻は8:02を指している。
来たのがギリギリだったのか、時間が経つのが早いのか微妙なところだが、そろそろ自分の席(指定されている席)に座るのが妥当だろう。
『そろそろ席つくね』
『はーい』
『んー』
ガタッ
席に着くなり周りを見渡す。
え、は?
嘘だろ。
『えぇ……』
『おっ!渡瀬ぇー?』
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