あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。[2]

 あたしたちは一旦任務を中止し、道端の石垣に腰掛けてカラムを味わう。

 カラムにかぶりつくと、意外とサクリとかじることができた。

 すごく、固そうな見た目なのに。

 飴はパリパリと音を立てて噛み砕かれ、じゅわりと溶けていく。

 表面にかけられた飴の甘味が口に広がると、そのあとからやってくるのは甘酸っぱいカラムの味。

 りんごとはまた違った味。

 でも、すごい、なにこれ。

 これ以上マッチするもの、ないよ!

 舌がとろけそう……。

 やめられない、一度口にしたら忘れられない味だよ!

 皆も懐かしんだり、もう一本ほしいとせがんだり。
 
 夢中でカラムにかぶりついていた。

 あたしの中で、サーチェル好きな食べ物ナンバー3に君臨したカラムだった。




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