あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。[2]
クレア……?
もしかして、なにか心当たりがあるの?
それにしても、ミムロちゃんが言っていた魔法陣。
交差した二つの翼と、中央にあったという、なにかの印(いん)。
既視感が脳裏を過ぎる。
なんとも言えない違和感が、全身を覆い、むず痒くなる。
なんだろう。
どこかで見たことあるような……。
その答えは自分の中で出かかっているけれど、いつまで経っても答えを出すことはできなかった。
それからミムロちゃんやお母さんにいろいろと聞いてみたけれど、居なくなったのはミムロちゃんの使い魔だけで、お母さんの使い魔はなんともなっていないという情報を得たのみで、ミムロちゃんにもこれ以上負担をかけるわけにもいかず、特にこれといった情報も出なかったため、あたしたちは家を後にした。