天使が舞い降りたら…。
「ホンマええ天気やなぁ~。」
登校中も私の頭の上でふわふわと浮いてる大島さん。
大島さんって本当に誰にも見えないのかなぁ。
「おはよう、咲!」
「あ、樹里、おはよう!」
ちょうどいいタイミングで声掛けられた。
「ねぇ樹里。」
「ん?なに?」
「私の頭の上に何か付いてる?」
ふと見上げる樹里。
「何も付いてないけど?」
「そっかぁ。」
「どうしたのよ?」
「ううん。何でもない。ありがと。」
「そう、先行くね。」
手を振りながら走って行く樹里を見つめながら首をかしげた。
やっぱり誰も見えてないんだ…。
その後も、登校中に出会った友達にさりげなく大島さんが見えるか聞いてみたが誰も見えていなかった。