天使が舞い降りたら…。
「あ、悪魔!?」
「悪魔??ああ、これの事かしら。」
彩香は自分も見上げると、悪魔の背中を優しく撫でた。
「可愛いでしょ。悪魔のキャサリンちゃん。」
「あ、悪魔のキャ、キャサリン…。」
「そうよぉ。このキャサリンちゃんが居れば、私の思いも伝わったも同然。しかも相思相愛も同然なのよぉ~。」
私の頭の上には天使の大島さん。
彩香の頭の上には悪魔のキャサリンちゃん。
天使と悪魔。
まさに分かりやすくライバル出現、って事…。
「では、咲さん、ごきげんよう~。」
彩香はキャサリンちゃんを引き連れ、呆然と立ち止まったままの私を置いて去って行った。
「え、えらいこっちゃ…。」
大島さんの呟きで我に返る。