天使が舞い降りたら…。


「嫁はんは食べてはいけないカレーを食べてしまった。」



「どうして食べたの?」



「…カレーは置けば置くほど美味しくなるって教えて貰って我慢出来なくなったからや。」



「確かにそうかもしれないけど、誰に教えて貰って信じちゃったの?」



「…ココイチの店長。」



「うっ。」



確かに説得力ある。



「しかも嫁はんは悪魔になっただけでなく名前まで変わってしもうたんや。」



「悪魔になったら、名前まで変わっちゃったの?」



「名前だけちゃうで。天使の時の記憶が無いからワシを見ても旦那って分かってないねん。」



「なんて悲しいお話…。」



「せめて…、せめて。ワシの事だけでも思い出してくれたら…。」



涙ぐむ大島さんを見ていたら私も涙が出そうになるよ。



「頼む、頼むさかい。ワシの事思いだしてくれよ…。優子ー!!」



「大島さんの奥さんって、優子って言うんだ…。」



ん?


どっかで聞いた名前だな…。


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