天使が舞い降りたら…。
「どうやったら悪魔から天使に戻れるの?」
「それはな。」
ウルウルとした目で見つめてくる大島さん。
「甘い恋愛を思い出せばいいんや。」
「どうしたら思い出すの?」
「自分に憑りついている人が恋愛成就出来れば天使に戻れる。」
「憑りついている人…、ええっ!!」
思い切り声を張り上げた。
「彩香じゃん!」
「そうや。」
「と言う事は、彩香が俊君と結ばれたらキャサリンちゃん、いや、優子さんは天使に戻れるって事?」
「そうや。」
「じゃあ、私はどうなるの?」
「咲は咲だけに見事に散るって事やな。どうや、ワシ上手いやろ?」
大島さんの胸ぐらを掴んで上下左右に揺らしまくる。
「そんな事言ってる場合じゃない!」
「分かってるがな。ワシかて、咲の恋愛が成功せんと組合長に怒られるんやから。」
そうだった。