天使が舞い降りたら…。
「組合長さんってそんなに怖いの?」
大島さんが自分の都合で動くならば、キャサリンちゃんの邪魔をして彩香と俊君を結ばせた方がいいはず。
そうすれば怒られるけど、優子さんが戻って来るのに…。
「そりゃ、もう。」
小刻みに震えだした。
「組合長が怒った時には…。ワシ跡形もなくなくなってるで。」
「怒られるって具体的に何されるの?」
「地獄の閻魔様に報告されるんや。報告されたら閻魔様のとこにいかなあかん。」
「うん。」
「で、閻魔様に使命を果たせなかった罰をもらうんや。」
「へぇ~。」
「その罰がもう…。」
閻魔様、って言うだけで確かに怖い気がする。
「地獄の奥でグツグツと煮え続ける大きな鍋の中に入れられて…。」
「もう怒られるレベル超えてるじゃん。」
「そうなんや。だから、組合長からの使命は絶対に守らなあかん。」
ふざけた感じだけど、私の恋を成就させる思いは本気だって事はよく分かったわ。
「ねぇ、それでも優子さんが天使に戻って、私が俊君と結ばれる方法ってないの?」
しつこく食い下がる私。