天使が舞い降りたら…。
「そんなに何回も聞かれてもないもんはな…。」
大島さんは言い終わる前に何か思いついた顔をした。
「何かあるの?」
「いや、あの…。」
「何よ?」
「ある、にはあるけど…。」
「どうしたのよ?」
「いやぁ~。」
「何よ!天使でしょ?天使がそんな曖昧でいいの!?」
小さな体を何度も揺すると、観念したような顔に変わった。
「分かったがな。」
「で?全て上手く行く方法は?」
「…思い出しの薬を使うんや。」
「思い出しの薬??」
「せやねん。その薬をキャサリンちゃんに飲ませると、優子に戻る。」
「優子さんに戻ると言う事は??」
「天使に戻るっちゅー事や。」
「どうしてそれを早く言わないのよ!さっさと使おうよ!」
追い立てる私を上目使いに見ながら、大島さんは、はぁ~、と1つため息を吐いた。